コオロギを親子で飼うなら、逃げにくいケース、体を隠せる場所、餌、水分をそろえ、毎日、汚れや食べ残しを確認します。日当たりのよい窓辺は避け、少数から始めると、食べた量や一匹ずつの様子を見やすくなります。
この記事では、エンマコオロギなど、秋に身近な場所で見つかるコオロギを観察するための飼い方を紹介します。爬虫類の餌として販売されるコオロギには別の種類もいるため、ネットで見つけた高温での大量飼育法を、そのまま当てはめないでください。
持ち帰る前に、種類と世話の担当を確認する
「捕まえたから、とりあえず家へ」では、帰ってから餌に困りがちです。採集できる場所かを確かめたうえで、次の三つを先に決めます。
- コオロギの仲間か、どの種類に近いか。分からなければ写真を撮り、虫の名前の調べ方へ。
- 直射日光が当たらず、ケースが倒れない置き場所があるか。
- 子どもが忘れた日も、餌・水・汚れを確認する大人がいるか。
種類や大きさの違う虫を同居させず、一匹から様子を見る方法もあります。採集した場所と日付を記録し、購入した虫を野外へ放すことは避けましょう。飼っている虫を放す前の注意も確認してください。
ケースは「中が見える」だけでなく、隠れられることも大事
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 用意するもの | 役割 | 確認したい点 |
|---|---|---|
| 通気できる飼育ケース | 外から動きや汚れを確認する | フタが閉まり、虫の体より大きい隙間がないか |
| 清潔な紙を折った隠れ家 | 視線を遮り、落ち着ける場所を作る | 水でぬれたままにせず、汚れたら交換する |
| 浅い餌皿 | 食べ残しをまとめて取り除く | 虫が上がれる高さで、ぐらつかないか |
| 水を含ませた清潔なスポンジと受け皿 | 水分を補給する | 水たまりを作らず、乾きや汚れを確認できるか |
透明なケースは観察に便利ですが、内部を何もない状態にしてしまうと、隠れる場所がありません。ケース全体を飾りで埋めず、隠れ家と掃除できる空間を両方残します。容器の比較は子ども向け虫かごの選び方で紹介しています。
土は「どの虫にも厚く敷けばよい」というものではありません。産卵まで見たい場合には土の管理も必要になりますが、最初の少数観察では、清潔さを確かめやすい構成を優先します。繁殖を目指すなら、種類を確かめてから、その種類の産卵・越冬方法を調べましょう。
餌は専用飼料を基本にし、水分を別に用意する
コオロギは植物質と動物質のものを食べる雑食の虫です。「キュウリを入れてあるから大丈夫」と野菜だけにせず、コオロギを対象とした飼料かを確認して選ぶと、毎日の餌を決めやすくなります。カブトムシ用ゼリーを入れるだけで済ませないようにします。
乾いた飼料と水分は別々に用意します。水は、清潔な小さいスポンジに含ませ、浅い受け皿に置く方法があります。洗剤や薬剤が付いたものは使わず、水たまりに虫が落ちない状態にしてください。スポンジは毎日、乾燥・汚れ・においを確かめて洗浄や交換をします。
野菜などを加える場合も、残ったものを放置しません。水気のある餌が乾いた飼料に触れると、飼料がぬれて傷みやすくなります。餌皿と給水場所を離し、毎日まとめて確認できる配置にしましょう。
毎回の献立に迷う家庭は、対象が明記されたフレークから
キョーリン「教材スズムシのエサ」は、スズムシだけでなくコオロギも対象とする35g入りのフレーク飼料です。メーカーは、小皿で1日1回与えて毎日交換し、水分も別に補う方法を案内しています。
毎日同じ餌を用意できると、子どもも「今日はどれだけ残ったか」を見比べやすくなります。まず少数で始める家庭なら、大袋をまとめ買いする前に、35gの1袋と送料込みの金額を確認してください。この餌を買っても、水分補給や掃除は必要です。
毎日の餌を決めて、お世話を続けやすくする
毎回、家にある食べ物で迷うなら、コオロギも対象にした専用フレークが候補です。キョーリンの教材スズムシのエサは35g入り。少数で飼う家庭は、まず1袋の価格と送料を確認しましょう。水分の補給と毎日の交換は別に必要です。

おすすめの理由: 毎日の餌を決めておきたい親子向け。スズムシ・コオロギを対象としたフレーク飼料で、小皿に少量ずつ取り分けられます。
選ぶときに見る所: 35gの単品とセット品を確認。水分は別に与え、餌は毎日交換します。開封後の保存方法・使う量・送料も確かめてください。
楽天は紹介商品のページ、Amazon・Yahoo!は商品名での検索結果へ進みます。35gの単品と複数袋セットを見分け、内容量・配送日・送料を確認しましょう。仕様と与え方はキョーリンの商品情報を参照しています。
毎日の世話は、フタを開ける前の観察から
- ケースの外から、虫の位置、動き、餌の残り、給水場所を見る。
- 大人がフタを開け、古い餌や目立つふんを取り除く。隠れ家ごと虫を追い回さない。
- 餌と水分を新しくし、ぬれたり汚れたりした紙を交換する。
- フタが確実に閉まったことを確認し、手を洗う。
子どもには「数を数える」「食べ残しを見る」「記録する」など、できる部分を任せます。移し替えが必要な大掃除は、逃げない別容器を先に準備してから大人が行い、脚や触角をつまんで持ち上げないでください。
毎日ケースを全部ひっくり返す必要はありません。汚れを見つけて部分的に取り除き、脱皮中の個体がいれば、足場や体を動かさず見守ります。観察ノートの書き方を使うと、世話の記録も残せます。
共食い・におい・脱走が気になるとき
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 気になる様子 | 先に見直すこと | 避けたい対応 |
|---|---|---|
| 追いかけ合う、傷ついた個体がいる | 匹数、隠れ家、餌と水。必要に応じて分ける | 狭いケースへさらに追加する |
| 餌や紙にカビ、強いにおい | 食べ残し、ぬれた物、通気、死んだ個体の有無 | 消臭剤や殺虫剤を吹きかける |
| ケース内が熱い、結露が多い | 日光、置き場所、水分の与えすぎ | 日なたに出して乾かす |
| 一匹見当たらない | 隠れ家、フタ、通気口、掃除時の移動先 | 「このケースなら絶対逃げない」と決めつける |
隠れ家や餌を用意しても、共食いやけんかを完全に防げるわけではありません。異変があれば早めに数や配置を見直します。飼育の基本は、東京動物園協会の昆虫教材(コオロギの章)も参考になります。
鳴かなくても、すぐに失敗と決めない
ここで扱う身近なコオロギで鳴くのはオスの成虫です。幼虫やメスは、待っていても同じようには鳴きません。オスの成虫でも、時間帯や気温、周囲の変化などで鳴かないことがあります。音を出させようとケースをたたいたり、日なたで温めたりしないでください。
秋に成虫が見られる種類には、卵で冬を越すものがあります。成虫が冬まで生き続けることを目標に、無理に加温する必要はありません。種類による違いを確かめ、次の季節は虫の観察カレンダーで探す対象を変えてみましょう。
よくある質問
コオロギに水を飲ませる必要はありますか?
必要です。乾いた飼料だけを置かず、清潔なスポンジに水を含ませるなど、体が水に浸からずに水分を取れる方法を用意します。乾き具合と汚れは毎日確認してください。
土を入れないと飼えませんか?
観察飼育では、土を敷かず、隠れ家と餌・水を用意する方法もあります。産卵を目指す場合は別に土の準備が必要になるため、まず種類と飼育の目的を確認しましょう。
幼児にも世話を任せられますか?
外から見る、餌の残りを伝える、絵にするなどは一緒に楽しめます。フタの開閉、水分の量、掃除や移し替えは大人が確認し、子どもだけの担当にしない方が続けやすくなります。






