昆虫の自由研究でグラフを作るなら、何を比べたいかを一つ決め、観察した数字を表に整理するところから始めます。場所ごとの数を比べるなら棒グラフ、日付に沿った変化を見るなら折れ線グラフが候補です。
きれいなグラフにすることより、「何を、どのように数えたか」が伝わることが大切です。この記事では、作り方を説明するための仮の数字を使います。自分の自由研究には、実際に観察した記録を入れてください。
比べたいことから、グラフを選ぼう
総務省統計局のグラフ作成の基本では、一つのグラフの主題を絞り、データに合う種類を選び、単位や定義を明らかにすることを説明しています。虫の観察でも同じように考えられます。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 伝えたいこと | 使いやすい形 | 虫の観察での例 |
|---|---|---|
| 数の多い・少ない | 棒グラフ、同じ大きさの絵を並べる絵グラフ | 決めた範囲で見つけた抜け殻の数 |
| 時間に沿った増減 | 折れ線グラフ | 同じ場所・時間帯で記録した日ごとの数の変化 |
| 全体の内訳 | 円グラフ、帯グラフ | 分類した抜け殻のうち、それぞれが占める割合 |
| 姿や行動の変化 | 写真・絵を時系列に並べた表 | 幼虫、さなぎ、成虫で変わった部分 |
虫の形を細かく描いた記録は、無理に数のグラフへ変えなくても伝わります。脱皮の写真を順に並べる方が分かりやすいテーマもあります。
円グラフは、同じ全体を重なりのない項目へ分けられるときに使います。「チョウを見た回数」と「草むらを調べた回数」のように、違うものを合計して一つの円にしません。
グラフにする前に、数え方を確認する
「公園Aで3匹、公園Bで10匹」だけでは、どちらで虫を見つけやすいかを比べにくいことがあります。Aは5分、Bは1時間探した記録かもしれないからです。
場所を比較するなら、探す時間、範囲、人数、対象の虫をできるだけそろえます。そろえられなかった条件も書いておきます。観察方法の組み立ては高学年の昆虫自由研究で詳しく紹介しています。
「匹数」と「見かけた回数」を混ぜない
飛び回るチョウを何度も見たとき、同じ個体か分からないことがあります。別々のチョウだと確認していないなら、「10分間に花へ来た回数」など、実際に数えた内容を名前にします。
アリも、一度通った個体が戻ってくることがあります。通過を数えるなら「線を越えた回数」として、地域全体のアリの匹数とは区別しましょう。調べるために虫へ印を付けたり、捕まえ続けたりする必要はありません。
仮の記録で、表から棒グラフにしてみよう
ここでは「園路沿いの木A・B・Cの、地面から1mまでに見えたセミの抜け殻」を、同じ日にそれぞれ3分間数えたと仮定します。次の数字は説明用の架空例で、実際の観察結果ではありません。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 木 | 観察した時間 | 見えた抜け殻の数 |
|---|---|---|
| A | 3分 | 2個 |
| B | 3分 | 5個 |
| C | 3分 | 3個 |
横向きに表すなら、次のようになります。■一つを1個として、すべて同じ大きさで並べています。
``text 説明用の架空例:木ごとに見えた抜け殻 ■1つ=1個 A ■■ 2個 B ■■■■■ 5個 C ■■■ 3個 ``
この例で分かるのは、「決めた範囲と時間では、Bで最も多く見えた」ということです。木全体にあった数や、周囲に暮らすセミの総数までは分かりません。木の太さや周囲の草の量なども違うため、一本ずつ調べただけで「この種類の木が一番好まれる」とは結論づけません。
方眼紙にまとめる5つの手順
- 題名を書く。 「虫の数」より「木ごとに見えたセミの抜け殻の数」の方が、内容が伝わります。
- 縦と横に何を置くか決める。 縦棒なら、横にA・B・C、縦に抜け殻の数を置きます。
- 単位と目盛りを決める。 「個」を添え、棒の長さで比べるグラフは0から始めます。一目盛りの幅は途中で変えません。
- 表を見ながら棒を描く。 棒の幅と間隔をそろえ、数字の高さまで伸ばします。
- 条件を添える。 日付、場所、観察範囲、一か所3分という方法を下へ書きます。
数が大きい場合は、一目盛りを2個や5個にしても構いません。低学年なら、まず一目盛り1個で収まる記録をまとめると取り組みやすいでしょう。
色は項目の区別に使えますが、色だけに頼らず、A・B・Cの文字や数字も添えます。立体的な棒や虫の絵の大きさで差を強調するより、同じ目盛りの棒で比べる方が読み取りやすくなります。
「0」と「調べていない」は別にする
予定した方法で探して、対象が見つからなかったなら「観察範囲で0」と記録できます。雨で出かけなかった日は「未観察」です。記録をなくした日や、数えられなかった日も、0へ置き換えません。
折れ線グラフで未観察の日がある場合は、その日に0の点を打たず、「未観察」と注記します。前後を当然のように線でつなぐと、その間の変化まで確認したように見えるため、観察していない区間だと分かるようにします。
名前の分からない虫は「不明」として残せます。都合のよい種類へ振り分けず、写真から虫を調べる方法で候補を探します。
結果と考察を分けると、言いたいことが伝わる
結果はグラフから読めること、考察は理由として考えたことです。先ほどの架空例なら、次のように分けられます。
- 結果: 今回の範囲では、Bの5個が最も多く、Aは2個だった。
- 考えたこと: Bの周りに草が多かったことが、見つかった数と関係したかもしれない。
- まだ分からないこと: 別の日や別の木でも、同じ違いがあるかは調べていない。
- 次に調べたいこと: 木の太さや調べる範囲をそろえ、ほかの木でも比べたい。
「思った通りにならなかった」ことも結果です。予想に合う記録だけを選ばず、観察した分を残します。少ない回数でも、分かった範囲と限界を書けば、次の問いにつながります。
表とグラフを、同じ一冊に残す
数字の表、グラフの下書き、気づいたことを一冊にまとめるなら、A4の方眼ノートが候補です。コクヨ「キャンパスノート ノ-201S5」は、メーカーの仕様で297×210mm、5mm方眼、40枚と案内されています。
方眼に沿って線を引けるので、棒の幅や目盛りをそろえやすくなります。自動でグラフができる教材ではなく、自分で項目や目盛りを決めて使うノートです。家の方眼紙でも同じように始められます。
観察のメモからグラフの下書きまで、一か所に残して見返したいなら、広く使えるA4の一冊が役立ちます。 提出形式が決まっている場合は学校の指定を先に確認し、買い足すなら「ノ-201S5・A4・5mm方眼」と冊数を見て選んでください。
表とグラフを、同じ一冊に残す
観察の数字を表にし、グラフの下書きまで一冊で残すなら、コクヨのA4・5mm方眼ノート ノ-201S5が候補です。40枚で、表と考察のスペースを分けて使えます。提出用紙が指定されている場合は、先に学校の条件を確認してください。
おすすめの理由: 絵や写真を大きく置き、気づいたことや日付ごとの表を並べたい子に。A4・5mm方眼・40枚の一冊です。
選ぶときに見る所: 縦297×横210mm。家の机で広げて使うのに向きます。観察用の記入欄はないので、書きたい項目を自由に並べられます。
よくある質問
虫が少ししか見つからなくても、グラフにできますか?
数が少なくても、何をどの範囲で数えたかを示せばまとめられます。ただし、少ない記録から全体の特徴まで断定しません。比べる項目がない場合は、写真や観察表の方が伝わることもあります。
パソコンで作った方がよいですか?
手書きでも作れます。学校の指定がなければ、子どもが自分で説明できる方法を選びます。パソコンを使う場合も、表の数字、単位、目盛り、未観察の扱いを確認してください。
低学年でも折れ線グラフを使うべきですか?
無理に使う必要はありません。同じ大きさの絵を並べたり、棒で数を比べたりする方法から始められます。テーマ選びは低学年の虫の自由研究、記録の項目は観察ノートを参考にしてください。






