コクワガタなど、成虫で冬を越すクワガタは、寒くなるとマットや木の下に潜って過ごします。種類を確認し、潜れる住まいと安定した置き場所を用意して、冬も餌と乾燥の点検を続けることが基本です。
秋になって姿が見えなくなっても、すぐに世話が終わるわけではありません。一方、クワガタならどの種類も、夏の成虫が翌春まで生きるとは限りません。まず「何クワガタか」「いつから活動しているか」を確かめます。
この記事は、主に本土産のコクワガタなどを家庭で飼っている親子向けです。外国産・離島産の種類、幼虫、羽化後まだ蛹室にいる個体は、それぞれの条件を購入元や飼育資料で確認してください。
最初に、種類と活動してきた期間を確かめる
「成虫になった」と「外へ出て餌を食べ、活動を始めた」は同じ時期とは限りません。羽化した成虫が、そのまま休んでから活動する場合もあります。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 飼っているクワガタの状態 | 冬の考え方 |
|---|---|
| コクワガタなど、成虫で越冬する種類 | 潜れるマットと隠れ場所を用意し、冬も管理を続ける |
| 夏に活動していたノコギリ・ミヤマクワガタ | 同じ個体が翌春まで越冬する前提にしない。種類と活動歴を確認する |
| 羽化しても、まだ外へ出て活動していない新成虫 | 活動後の成虫とは分けて考え、むやみに蛹室から出さない |
| 種類や産地が分からない | 写真、購入時のラベル、飼育記録を手がかりに確認する |
コクワガタの成虫の越冬や、新成虫が活動まで休眠することは、環境省のコクワガタの生態情報(PDF)でも紹介されています。「成虫で冬を越す」という言葉だけを見て、すべてのクワガタを同じように冷やさないでください。
飼い始めの道具がまだそろっていない場合は、クワガタの飼育セットと準備から確認できます。
秋のうちに、潜れるマットと足場を整える
まだ活動が見られるうちに、ケースの中を見直します。マットは、体を隠して潜れる厚さに。表面には木や樹皮を置き、出てきたときにつかまれる足場と、餌へ行ける場所を残します。
厚さの目安は虫や容器で変わります。例えば、飼育・販売を行うクワガタ工房 虫吉の越冬案内では、成虫用マットを10cm以上にする飼育例を紹介しています。小さな容器に無理に詰め込むより、ふたの下の空間や足場も確保できるケースで考えます。
準備する際の順番は、次のとおりです。
- 一匹ずつの容器で、割れやふたの閉まりを確かめる。
- マットの不足、乾燥、目立つ汚れを確認する。
- 製品の説明に沿って床材を準備し、必要な分を入れる。
- 足場とエサ皿を安定させ、ふたを閉める。
冬越しの途中で、見えない虫を探すために毎回マットを全部出すことは避けます。子どもとは「今日は中を掘らずに、外から見る日」と確認できます。
足りない床材を補うなら、成虫用の表示を確認
床材を買い足す候補の一つが、三晃商会「成虫マット5L T41」です。クヌギ・ナラ・ブナの朽木を粉砕したマットで、メーカーは成虫が潜って休む用途や、保水性・通気性を案内しています。
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| 買う前に見ること | T41を選ぶ場合 |
|---|---|
| 対象 | カブトムシ・クワガタムシの成虫用。幼虫を育てる餌用とは別 |
| 内容量 | 5L。ケースの内寸と、敷く深さから必要量を考える |
| 用途 | 成虫の住まいの床材。冬越しの成功を保証するものではない |
| 使用前 | 袋の説明に従って状態と水分を整え、大人が木片などを確認する |
容量を考えるための仮の例として、内側が幅20×奥行15cmのケースに深さ10cmで敷くなら、計算上は約3Lです。木や皿の配置、詰まり方で変わるため、実際には調整する余裕も見ておきます。
今のマットが浅く、成虫の潜る場所を足したい家庭に向く用品です。 成虫用であることと必要量が決まったら、型番T41・5Lを購入先で確認できます。手持ちの適したマットが十分にあるなら、冬という理由だけで全交換する必要はありません。
冬を迎える成虫の、潜れる床材を用意する
今のマットが足りず、成虫の休む場所を整えたいなら、三晃商会「成虫マット5L T41」が候補です。広葉樹の朽木を粉砕した成虫向けの床材で、幼虫の餌には使いません。ケースの内寸と敷く深さで必要量を見積もってから選べます。楽天は商品ページ、Amazon・Yahoo!は商品名検索です。T41・5Lの表示を確認してください。

おすすめの理由: クヌギ・ナラ・ブナの朽木を粗めに粉砕した5L床材。成虫が潜る住まいを親子で作るのにおすすめです。
選ぶときに見る所: 成虫専用で、幼虫の育成には使えません。熱や発酵臭があるときは広げて冷まし、尖った木片は大人が先に確認します。
置き場所は、寒さと暖房の両方を見る
本土産の越冬する種類では、日差しや暖房で急に温まりにくい、落ち着いた場所を考えます。ただし「暖房のない室内ならどこでも大丈夫」ではありません。寒冷地の玄関や物置など、凍るような低温になる場所は避けます。
窓際は、朝は冷えていても昼の日差しで温まりやすい場所です。人が部屋にいる時間だけでなく、夜から早朝も含めた温度の変化を確認しましょう。温度計を使うと、大人の体感だけで判断せずに済みます。
冷蔵庫に入れて冬眠させる、急に暖房の前へ移して起こす、といった操作はしません。種類と今の飼育温度が分からなければ、購入元へ確認してから置き場所を決めます。
11月・12月も、餌と乾燥は点検する
冬の間も、暖かい日に出てきて餌を食べることがあります。カレンダーが12月になったからと、ゼリーをすべて片づけないようにします。日本獣医師会の学校飼育動物ハンドブック・昆虫編(印刷160ページ)でも、越冬期の暖かい日の給餌に配慮することが説明されています。
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| 確認するもの | 見るポイント | 変化があったら |
|---|---|---|
| ゼリー | 減り、汚れ、乾燥、傷み | 食べた分や傷んだものを交換する |
| マット | 乾きすぎや水のたまり | 状態を見て少しずつ調整する。毎回一律に水を足さない |
| 足場・ふた | 転がった木、ふたの浮き | 虫の居場所に気をつけて整える |
| 置き場所 | 日差しや冷暖房、夜間の冷え | 急変を避け、種類に合う環境を確認する |
点検は、虫を動かすための時間ではありません。子どもには「ゼリーに食べた跡があるか」「昨日から足場が動いたか」など、外から分かることを見てもらえます。
暖かい室内で動き続けているなら、暦だけを理由に餌を減らしません。食べ方と飼育環境を確認し、迷う場合は種類・産地・活動歴を添えて相談します。
動かないときに、掘り出して確かめる?
潜って姿が見えないことだけでは、生死や健康状態は判断できません。毎日のように掘り返すより、まず温度、マット、餌の状態を見ます。
以前と違う異臭がする、表面で不自然な状態が続くなど、気になる変化があれば、その様子を記録してください。無理に脚を動かしたり温めたりする前に、飼育に詳しい施設や購入元へ写真と経過を伝えると相談しやすくなります。
「出てこなかった」「餌は減っていなかった」も観察の記録です。観察ノートに短く残しておくと、春の変化と比べられます。
春は、動きと食べ方に合わせて世話を戻す
春になって姿を見せ、ゼリーが減るようになったら、通常の世話へ移っていきます。何月何日に必ず起きると決めず、その一匹の変化を見ます。
冬を越せる種類でも、個体の状態や飼育環境によって経過は違います。「春まで絶対に生きる」と約束するより、今日確認できたことを親子で共有しながら世話を続けましょう。
よくある質問
冬になったら昆虫ゼリーは不要ですか?
暖かい日に出てきて食べる場合に備え、餌を切らさず、傷みや減りを確認します。冬だからと同じゼリーをずっと放置しないようにします。
冬眠中なら、水やりもしなくてよいですか?
乾燥の確認は続けます。ケースや室内環境で乾く速さが違うため、決まった回数ではなく、マットの状態を見て調整します。
クワガタの幼虫にも、この成虫マットを使えますか?
紹介したT41は成虫用です。幼虫は種類に合う餌となるマットや菌糸などを選ぶ必要があり、成虫の冬越し用の床材をそのまま流用しません。






