葉っぱに穴があいていて、そのそばにバッタがいる。「このバッタが食べたのかな?」は、自由研究のよい出発点です。ただし、穴だけを見て、食べた虫をバッタと決めることはできません。実際に葉を食べる様子と、その前後の変化を一緒に記録しましょう。
虫を捕まえて飼わなくても、自宅の庭や観察が認められた場所で始められます。食べる場面が見られなかった日は、そのことも記録に残せます。
バッタなら、どんな葉でも食べる?
バッタの種類によって、よく食べる植物は異なります。「草食だから、近くの草なら何でもよい」とは考えず、虫と植物の組み合わせを見ましょう。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| バッタの例 | 食べる植物の手がかり | 観察するときに見ること |
|---|---|---|
| トノサマバッタ | イネ科の植物を好む | 細長い葉と、口を動かしている場所 |
| ショウリョウバッタ | ススキなどのイネ科植物 | 葉のふちと、体の向き |
| オンブバッタ | ヨモギ・オオバコ・クズなどの葉 | 広い葉のどの部分にいるか |
食べ物の違いは、こどもの国のバッタ観察案内や、多摩動物公園のトノサマバッタ図鑑で確認できます。表は代表例で、その植物しか食べないという意味ではありません。
虫の名前がまだ分からないなら、「細長い緑色のバッタ」など、見た特徴から記録して構いません。後から調べられるように、顔・横からの体・いた植物を撮影しましょう。虫の名前を調べる方法で写真の残し方を紹介しています。
研究の問いを「葉のどこが変わる?」に絞る
最初の研究では、いろいろな餌を並べるより、一匹が一枚の葉を食べる様子を見てみましょう。
「葉のふちから食べるのかな」「葉脈は残るのかな」と予想を一つ書きます。観察後は、予想に合わせて葉を選び直すのではなく、そのとき実際に見たことを残します。
用意するのは、カメラやスマートフォン、ノート、鉛筆です。葉の細部を見るルーペは、必要を感じた場合に加えれば十分。植物を採ったり、虫を閉じ込めたりする道具は、この方法では使いません。
観察場所の草をむやみに引かず、園路や安全な足場から見えるものを選びます。畑や花壇の植物も、持ち主の許可なく触ったり切ったりしないでください。公園の虫探しルールも先に確認できます。
食べている様子と、同じ葉の前後を撮る
- バッタが葉にいるのを見つけたら、少し離れて口元の動きを見る。
- 葉をかじっていると確認できたら、時刻と植物の特徴をメモする。
- 虫を驚かせない距離で、口元と葉が一緒に写る写真や短い動画を残す。
- 虫が移動した後、同じ葉の同じ部分を撮る。
- 前後の写真を見比べ、増えた欠けや、残った葉脈を探す。
最初に撮れた時点で、すでに食べ始めていることもあります。その場合は「食べる前」とせず、「観察開始時」と書きましょう。途中から見始めたのに、葉全体を食べるのにかかった時間を測ったことにはできません。
写真は、葉の付け根や枝分かれも少し入れると、同じ葉か確認しやすくなります。葉を押さえるために虫の体へ指を近づけたり、撮りやすい位置へバッタを動かしたりする必要はありません。撮影の基本は親子の昆虫写真ガイドでも読めます。
穴が増えたら、全部そのバッタが食べた?
見ていなかった間の変化には、別の原因がある可能性も残ります。ほかの虫が食べた、葉が破れた、写真の角度が違って見える、といったことも考えてみましょう。
「バッタを見つけた」と「バッタがこの部分を食べたところを見た」は、強さの違う手がかりです。食べている最中を続けて見られた部分と、後で気づいた穴を分けて記録すると、研究の説明が正確になります。
虫が食べなかった場合も、観察した時間内に食べなかったと書きます。それだけで「この植物が嫌い」と結論づけることはできません。無理に食べさせようと口へ葉を押し付けたり、食べるまで餌を抜いて待たせたりする実験はしません。
記録表は、写真番号と確かめたことを結び付ける
以下は書き方の架空の例です。時刻や変化は、自分が観察した内容に置き換えてください。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 項目 | 仮の記入例 |
|---|---|
| 虫と植物 | オンブバッタと思われる虫。植物名は未確認 |
| 観察開始 | 9:10。すでに葉のふちをかじっていた |
| 写真 | 写真Aは9:10、写真Bは虫が移動した9:14 |
| 確かめたこと | 見ていたふちの欠けが広がった |
| 分からないこと | 葉の真ん中の穴を開けた生き物は不明 |
4分間の例は、標準的な食事時間を示しているわけではありません。実際には、すぐ移動したり、葉が重なって見えなくなったりすることもあります。
葉の一部を簡単に描き、観察開始時の輪郭を鉛筆、後から欠けた部分を色鉛筆で示す方法も使えます。描くために葉をちぎらず、撮った写真を見ながら家でまとめましょう。観察ノートの書き方では、絵と短い文を組み合わせる例を紹介しています。
ルーペは、葉のふちや葉脈を見たいときに
写真で全体の変化を残したら、日陰で葉の細かい形を見てみましょう。小さな凹凸や葉脈に目を向けたい親子には、レイメイ藤井の超観察ルーペEW401が候補です。
本体は約35g、大レンズは3.5倍。まず広い範囲を見やすい大レンズから試すと、どの部分を見ているか見失いにくくなります。小さいレンズもありますが、高倍率にすれば食べた虫の種類が分かる、という道具ではありません。
「写真では葉のふちがぼやける」「葉脈をもう少し大きく見たい」と感じたら、持ち歩けるルーペを加えると観察する部分を増やせます。購入前にサイズと倍率を確認し、大人と一緒に太陽を見ない・虫へ光を集めない使い方を決めておきましょう。下のリンクでは、EW401の型番が合う商品を選べます。
葉の切れ端や葉脈を、少し大きく見る
撮った写真だけでは葉のふちや葉脈が分かりにくいときは、レイメイ藤井の超観察ルーペEW401が候補です。約35gで持ち歩きやすく、大レンズは3.5倍。太陽を見ない・光を虫に集めない約束をしたうえで、日陰で葉の細部を見る道具として選べます。
おすすめの理由: 3.5倍の大きなレンズで形を見つけ、6倍・13倍の小レンズで同じ場所を見比べられます。
選ぶときに見る所: 本体35g・高さ132mm。小さな子は親が手を添えて、一緒にのぞくところから始められます。
まとめでは、見たこと・考えたこと・次の疑問を分ける
例えば、「観察中、葉のふちの欠けが広がった」は結果です。「口を動かしていた部分と一致したので、その部分はバッタが食べたと考える」は考察になります。
写真を真上から同じ大きさで撮れていないと、食べた面積を正確に比べるのは難しくなります。無理に「何平方センチ食べた」と数字にせず、まずは変わった場所を矢印で示すだけでも伝わります。数値で比較したくなったら、研究の表とグラフで単位や条件のそろえ方を確認してください。
次の疑問は、「別の日も同じ部分から食べるかな」など、今回から続くものを一つ選びます。羽や成長に興味が移ったら、バッタの脱皮と羽の成長へ進めます。
よくある質問
バッタの食べ跡は、穴の形で分かりますか?
穴や欠けの形だけで、食べた虫を断定するのは避けましょう。虫の姿、植物、実際に食べる様子、同じ葉の変化を組み合わせて記録します。
バッタが食べない日は、研究に使えませんか?
観察した時間内には食べなかった、という結果も残せます。いつ、どこで、何をどのくらい見たかを書き、食べない理由を一つに決めつけないことが大切です。
小学生の自由研究には、飼育ケースが必要ですか?
この記事の方法は、野外で自然に食べる様子を見るため、ケースは不要です。飼っているバッタを観察する場合も、種類に合った普段の餌を用意し、研究のために餌を抜くことはしません。






