ナナホシテントウの幼虫は、細長く、少し平たい体をしています。灰色の体に黒い点が並び、一部にはオレンジ色の模様があります。 よく知っている丸い成虫を、そのまま小さくした姿ではありません。
葉の上で黒っぽい細長い虫を見つけたら、「これもテントウムシの仲間なのかな」と図鑑を開くきっかけになります。ただし、黒い幼虫がみんなテントウムシというわけではありません。ここでは、身近なナナホシテントウを例に、育つ途中の姿を見ていきましょう。
丸い成虫とは違う、細長い幼虫
ナナホシテントウの幼虫を写真で見ると、体の前の方に脚があり、後ろへ長く伸びた体が目に入ります。丸い背中を目印に探していると、別の虫だと思って見過ごしてしまいそうな形です。
幼虫の時期には、アブラムシを食べながら育ちます。姿は違っても、ナナホシテントウは成虫も幼虫もアブラムシを食べる虫です。体の色や形、食べ物は教育出版のナナホシテントウ図鑑で確かめられます。
親子で見比べるなら、まず「細長い? 丸い?」と体全体の形から。細かい点を全部数えなくても、知っている成虫との違いが見つかります。別の種類のテントウムシには違う姿の幼虫もいるので、名前が分かったら、その種類の幼虫の写真を探してみてください。
幼虫からさなぎを経て、丸い成虫になる
テントウムシは、卵、幼虫、さなぎ、成虫の順に育ちます。幼虫が大きくなったら、そのまま丸まって成虫になるのではなく、間にさなぎの時期があります。
ナナホシテントウのさなぎは、幼虫よりも丸みのある、前後に少し長い形です。オレンジ色を基調に黒い模様があり、細長い幼虫とも、つやのある成虫とも違って見えます。
表は横にスクロールできます。キーボードでは表を選んで左右キーで移動できます。
| 比べる姿 | ナナホシテントウで見る手がかり |
|---|---|
| 幼虫 | 細長く、やや平たい体。灰色に黒い点と一部オレンジ色の模様 |
| さなぎ | 丸みがあり、前後に少し長い。オレンジ色に黒い模様 |
| 成虫 | 丸く盛り上がった体。赤い前ばねに黒い点 |
きょうと生物多様性センターの「テントウムシみわけ図鑑」にも、卵から成虫までの姿が並んでいます。小さな絵を順にたどると、成虫になる前にも違う形の時期があることが分かります。
さなぎを経る育ち方を「完全変態」といいます。ほかの虫と比べたくなったら、完全変態と不完全変態の違いへ。ここでは、ナナホシテントウの三つの姿を見比べるだけでも十分です。
羽化したばかりの成虫は、色が薄いことも
さなぎから成虫が出てくることを「羽化」といいます。出てきたばかりのナナホシテントウは、見慣れた赤と黒の姿とは印象が違います。
千葉県立中央博物館の観察記録では、羽化したばかりの成虫は、前ばねの色も黒い模様も薄い状態で紹介されています。色だけで「別の種類だ」と決めず、育つ途中のどの段階かも見てみたいところです。
一枚の写真で分からなければ、図鑑の説明や、同じ種類の羽化の写真と比べられます。確かめようとして体をつついたり、さなぎから引き出したりせず、そのままの姿を眺めましょう。
親子で、同じ種類の「前の姿」を探してみよう
図鑑でナナホシテントウの成虫を見つけたら、幼虫とさなぎも載っているか探してみます。「この細長い虫が、こっちの丸い虫になるんだね」と、指で二つを行き来するだけでも話が広がります。
外で見つけた幼虫を調べるときは、体全体が写った写真と、いた植物や場所を手がかりにできます。似た写真が一枚見つかっても、すぐに名前を決めなくて構いません。知らない幼虫を手に載せる必要もありません。
いつもの散歩で丸いテントウムシを見つけたら、その近くにも別の姿があるかもしれません。「今日は成虫だったね」「前に見た細長い虫も調べたいね」。知っている虫に、もう一度会いたくなる理由が増えていきます。
テントウムシの幼虫でよくある質問
テントウムシの幼虫は、小さくて丸い姿ですか?
ナナホシテントウの幼虫は、細長く、やや平たい体です。丸い成虫をそのまま小さくした形ではありません。種類によって幼虫の姿も違うので、調べたい種類の写真と比べます。
黒くて細長い幼虫なら、テントウムシですか?
それだけでは決められません。体全体の形や模様、見つけた場所を手がかりに、図鑑などで確かめます。成虫の写真だけでなく、幼虫の写真がある説明を探しましょう。
テントウムシにも、さなぎの時期はありますか?
あります。卵から幼虫が出て、育った幼虫はさなぎになり、その後に成虫になります。幼虫・さなぎ・成虫は、それぞれ違う姿をしています。






