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虫を知る

葉っぱの白い線は何?葉の中を食べる虫の跡

道沿いの枝についた葉の白い模様を、子どもが指さして父親と眺めるイラスト

葉の上を歩いた線に見えても、食べられたのは葉の内側かもしれません。ハモグリバエやガの仲間が残す跡のしくみ、線の太さの変化、虫が見えないときの見方を紹介します。葉を破かずに、親子で見つけた模様をたどってみましょう。

葉のくねくねした白い線は、ハモグリバエやガの仲間などの幼虫が、葉の内側を食べ進んだ跡のことがあります。 虫が葉の上を歩いて付けた足跡ではなく、薄い葉の中に残った食べ跡です。

「葉っぱに迷路がある!」。そんな模様を見つけたら、線がどこへ続くか眺めてみましょう。葉の白い変色がすべて虫の食べ跡とは限りませんが、曲がった線や太さの違いは、小さな虫の暮らしを知る入口になります。

白い線は、葉の内側を食べ進んだ跡

葉には、表と裏の間にも中身があります。葉に潜る幼虫は、表面と裏面を残して、その内側を食べながら育ちます。外から見えている線は、食べられた場所に残る模様なのです。

葉に見える曲がった食べ跡と、表面と裏面を残して内側が食べられた断面を示す図
葉の内側が食べられるしくみを示す模式図です。葉の厚さや線の形は実物と同じではなく、この図で虫の種類を見分けることはできません。 図を選ぶと拡大できます。

あんなに薄い葉にも、虫が育つ場所がある。そこが、この跡の面白いところです。葉の上に虫が見当たらなくても、不思議ではありません。まずは、表面に描いた線ではなく「葉の中を食べた跡」と考えてみてください。

葉の表裏を残して食べるしくみは、メリーランド大学のハモグリ昆虫の解説でも紹介されています。

「エカキムシ」は、一種類の虫の名前ではない

葉に絵を描いたような跡を残す虫は、「エカキムシ」や「絵かき虫」と呼ばれます。ハエの仲間だけでなく、ガの仲間などにも、幼虫が葉に潜って育つものがいます。

たとえば、石川県のトマトのハモグリバエ類の解説には、幼虫が葉に潜ったまま食べ、白い線状の跡が残るとあります。野菜の葉でも、道沿いの木の葉でも、虫が残した模様に出会うことがあります。

ただし、「白い線があるから、この名前のハエ」とまでは決められません。どんな植物にあったかも手がかりにしながら、図鑑や博物館の写真と見比べます。名前を当てる前に、「葉の中を食べる虫がいるんだね」と分かるだけでも、見方が変わります。

細いところと太いところを、目でたどってみよう

線を見つけたら、指でこすらず、目でゆっくりたどってみます。細く始まった跡が、幼虫の成長に伴って太くなるものもあります。同じ太さの線を描いたようには見えないところを探してみましょう。

親子で眺めるときは、気になるところを一つ選べます。

見るところ話してみたいこと
線の太さ「こっちは細いね。どこから広くなったかな」
曲がり方「ここで折り返しているみたい」
線の終わり「ここで終わりかな。まだ続いているかな」

途中で線が重なったり、葉の色となじんだりして、追えなくなることもあります。迷路の答え合わせのように、端から端までたどれなくても大丈夫です。見える部分を一緒に探してみてください。

写真を残すなら、線だけの拡大写真に加えて、葉全体も写しておくと後で比べやすくなります。葉を切り取ったり、皮をはがして中を取り出したりせず、付いている場所で見える模様を楽しめます。

虫が見えなくても、食べ跡は残っている

白い線の先に、必ず幼虫がいるとは限りません。すでに葉から出た後にも、食べた跡が残ります。

千葉県立中央博物館の「絵かき虫」の観察記録では、アカガシの葉に残った曲がる線を紹介しています。そのときは虫が出た後だったため、何の仲間が残した跡なのかは確かめられなかったそうです。

虫そのものが見つからなくても、「ここを食べながら進んだんだね」と暮らしを想像できます。分からない種類を無理に決めず、見えた線の形や、見つけた葉を覚えておくのも観察です。

次の散歩では、葉の模様にも目を向けてみよう

虫探しというと、動くものに目が向きます。今度は歩ける道沿いで、葉に残る模様も探してみませんか。虫を追いかける日とは違う、静かな発見があります。

「昨日の線よりくねくねしている」「こっちの葉にもあった」。親子で見比べるうちに、同じ緑の葉にも違いが見えてきます。虫の名前より先に、子どもが気づいた形の話を聞いてみてください。

見つけた虫の姿や動きも眺めたくなったら、初めての昆虫観察へ。葉の中に残った跡も、葉の上で動く虫も、その場所で暮らす生き物を知る手がかりになります。

葉の白い線でよくある質問

線の形だけで、虫の種類は分かりますか?

形だけでは決められないことがあります。植物の種類や虫自体の特徴が手がかりになるため、葉全体の写真や見つけた場所も残して調べます。「エカキムシ」という呼び名だけで、一つの種類に絞ることはできません。

葉を破って中を見た方がよいですか?

観察のために破く必要はありません。まずは、そのままの葉で線の形や太さを見てみましょう。中の虫が見えなくても、食べ跡を写真で比べる楽しみ方があります。

同じ葉をまた見に行っても楽しめますか?

同じ場所で無理なく見られる葉なら、前の写真と比べてみてもいいでしょう。線が変わらないこともあります。変化の有無だけで虫がいるかを決めず、気づいた違いを話す時間にできます。

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