今日の「気になる」から。

サイトについて編集方針運営者情報

虫を飼う

チョウの幼虫の育て方食草・世話・羽化の観察

通気するケースの葉にいる幼虫を、家族が触らず観察するイラストPR記載も含みます。

チョウの幼虫は、種類に合う食草の葉と、羽化したチョウが羽を伸ばせるケースを用意して育てます。ナミアゲハはミカン科、モンシロチョウはアブラナ科の葉。毎日の葉の交換、食べない時の見方、羽化までを紹介します。

葉の端をもぐもぐ食べていた幼虫が、ある日さなぎになり、チョウになる。その変化を毎日そばで見られるのが、家で育てる楽しみです。ナミアゲハやモンシロチョウなど、身近なチョウを例に、食事と住まいを整えましょう。

チョウの幼虫を育てる準備は、食草とケースから

幼虫の種類に合う新鮮な葉と、羽化したチョウがつかまって羽を伸ばせるケースを用意します。 幼虫が食べる植物を「食草」といいます。毎日の世話は、葉の減り方としおれ具合を見て交換することと、底のふんを取り除くことです。

食べた跡、色の変化、さなぎになる場所にも注目です。「昨日より大きな穴が開いてる」「こんな所につかまったんだ」と、世話のたびに発見があります。

幼虫の食草を調べる|アゲハとモンシロチョウの違い

チョウの例幼虫が食べる植物の例
ナミアゲハミカン類、サンショウなどのミカン科
アオスジアゲハクスノキなどのクスノキ科
モンシロチョウキャベツなどのアブラナ科

アゲハの仲間でも食べる葉は違います。幼虫を見つけたら、まず、ついていた植物ごと写真に撮ってみてください。図鑑の写真と比べる時の手がかりです。福岡市の「チョウと食草」には、植物とチョウの組み合わせが載っています。

毎日用意する葉には、薬剤の使用状況が分かる家庭の鉢植えや、分けてもらえる食草を選びます。園芸店で苗を買う時は、幼虫の餌に使いたいと伝え、薬剤の使用を尋ねると選びやすくなります。農薬などの影響が分からない葉は、洗っても幼虫には使えないことがあります。

最初は少ししか食べなくても、大きくなると葉の減り方が変わります。食べ終える前に次の葉を用意できるようにしておくと、子どもも「今日はこれをあげよう」と世話を続けられます。

モンシロチョウを育てる場合は、卵・幼虫から羽化までの世話へ。食草を家で用意したい家庭には、チョウを呼ぶ庭の食草と花の選び方もあります。

飼育ケースは、羽化する場所まで考えて選ぶ

幼虫が入るだけの小さな箱では、成虫になった時に羽を伸ばせないことがあります。食草を置いても上と周りに余裕があり、チョウが脚をかけられる網や枝があることが、ケース選びの目安です。

食草の鉢や枝は倒れないように置きます。枝を水に挿す場合は、水の容器の口を紙などでふさぎ、幼虫が落ち込まないようにします。直射日光の当たらない、親子が毎日見やすい所に置きます。葉をぎっしり詰めず、幼虫が動く様子も見えるようにします。

食草を入れて育てる、SATiNUのメッシュケージ

SATiNU 昆虫飼育箱 60×40×40cm(B・緑辺ホワイト網)は、食草の鉢や枝を入れて育てたい家庭におすすめです。販売店の表示では、5面が網、1面が透明ビニールで、ファスナーで開閉します。使わない時に畳める一方、広げると場所を取るので、食卓に置き続けるより飼育用の置き場所を決めて使うのに向きます。

購入前には、置き場所の寸法と網目の細かさを見てください。販売ページには網目の寸法がなく、生まれたばかりの小さな幼虫を閉じ込められるかは確認が必要です。届いたら、閉じたファスナー周りのすき間も幼虫の大きさと比べます。

購入者には、アゲハの飼育用に選んだという声があります(Yahoo!ショッピングの商品ページ)。

名前や成長の姿を調べる、小学館の図鑑NEO

小学館の図鑑NEO〔新版〕昆虫 DVDつきは、家で親子がページを開き、幼虫と成虫の姿やほかの虫を見比べる一冊です。出版社が紹介する採集・飼育のページもあり、「次はどんな虫を見たい?」と興味を広げられます。出版社の内容紹介で誌面を見られます。

幅広い虫を調べる図鑑なので、一種類を詳しく育てたい時には、この下で紹介する飼育資料と合わせて使うと役立ちます。DVDを楽しみたい場合は、再生できる機器も用意しておきます。

幼虫の家づくりと、成長を調べる図鑑

食草を入れて育てるケージと、姿の変化を調べる図鑑。親子で毎日眺める場所を作ってみましょう。

SATiNU 昆虫飼育箱 60×40×40cm(B・緑辺ホワイト網)
SATiNU 昆虫飼育箱 60×40×40cm(B・緑辺ホワイト網)

おすすめの理由: 食草の鉢や枝を入れて、幼虫から羽化まで観察できる大きさ。60×40×40cm、5面メッシュ・1面透明ビニールで、ファスナーで開閉します。

選ぶときに見る所: 広げると60×40×40cmになるので、置き場所を決めてから選びます。ごく小さな幼虫は、網目から出ないかを見ながら使いましょう。

ケージの大きさやファスナーを購入前に見比べるなら、チョウ用メッシュケージの確認点も読めます。

幼虫の毎日の世話|葉の交換と掃除を一緒に

幼虫のいる葉に同じ種類の新しい食草を接し、体を引っ張らず自分で移るのを待つ図。葉を片づける前に裏側も確認する。
葉と幼虫の形を単純化した図です。種類に合う同じ食草を使い、脱皮の準備などで動かない幼虫を無理に移さないでください。移るまでの時間は決まっていません。 図を選ぶと拡大できます。
  1. 食べ跡を見る。 朝や帰宅後に、葉がしおれていないか、食べ尽くしていないか確かめます。昨日と同じ葉の端を見ると、食べ進んだ所が分かります。
  2. 新しい食草を入れる。 幼虫のいる葉に新しい葉を接するように置き、自分で移るのを待ちます。急いで葉を捨てず、裏側に小さな幼虫が残っていないかも見ます。
  3. ふんや傷んだ葉を取り除く。 底に敷いた紙を取り替えると掃除しやすくなります。幼虫が葉や枝につかまっている時は、体を引っ張らず葉や枝ごと扱います。
  4. 居場所を確かめて閉める。 ケースのふたやファスナー付近に幼虫がいないか見てから、閉じます。

子どもが新しい葉を選び、親が枝を支えるなど、その日にできそうな所を任せてみましょう。ふんが大きくなった、食べる量が増えた、と気づくことも成長の観察です。

葉をつないで幼虫に移ってもらう方法は多摩動物公園のモンシロチョウ飼育資料(PDF)に写真付きで載っています。枝を水に挿す方法は板橋区立エコポリスセンターの飼育案内も参考になります。

幼虫が食べない時は、葉と動き方を見る

「食べなくなった」と気づいたら、まず食草の種類と鮮度を見ます。次に見るのは、幼虫がどこで、どんな姿で過ごしているかです。

見えている様子考えられること・見ておく所
葉がしおれている、食べる所がほとんどない同じ種類の新鮮な食草に替えて、食べるかを見る
葉などにつかまったまま、じっとしている脱皮の準備をしていることがある。つかまっている所から外さず、変化を待つ
大きく育った幼虫が、食べるのをやめて歩き回るさなぎになる場所を探していることがある。つかまれる枝や網を用意する

モンシロチョウの幼虫は、脱皮の前に葉に張った糸につかまって休みます。この時に無理に移すと脱皮を妨げることがあるため、葉ごとそっとしておきます。ただし、食べない原因は脱皮だけではないので、食草と姿を一緒に見て確かめます。

ナミアゲハでは、成長する途中で黒っぽい体から緑色の体へ変わります。「別の幼虫になったみたい」と驚ける場面です。教育出版のナミアゲハ図鑑と、目の前の幼虫を比べてみてください。

さなぎから羽化へ|小さな羽が伸びるところを見よう

幼虫は枝だけでなく、ケースの壁やふたでさなぎになることもあります。さなぎになる場所を探し始めたら、開閉する部分にいないか見てからケースを開けるようにしましょう。位置が決まった後は、枝やふたを動かすたびに揺らさないように扱います。

羽化すると、チョウは脚でつかまり、最初は小さくしわのある羽を徐々に伸ばします。羽化の前に、さなぎの周りに葉や鉢が密集していないか、羽を下へ伸ばす空間があるかを見ておきます。つるつるしたプラスチック面だけでは脚がかからないことがあるため、網などにつかまれる環境を、さなぎになる前から用意します。

出てきたばかりのチョウを見つけたら、そのままの姿で眺めてみてください。羽が広がっても、しばらくは柔らかい状態です。この時に持ち上げて記念撮影をするより、ケースの横から、少しずつ羽の形が変わるところを撮ると面白い写真になります。

秋のナミアゲハやモンシロチョウは、さなぎで冬を越すことがあります。羽化までの日数は種類や季節、気温で変わるので、「何日たったら失敗」と日数だけでは決められません。モンシロチョウの成長は教育出版の図鑑でも確認できます。

秋のアゲハのさなぎが動かないときは、アゲハのさなぎの冬越しへ。暖房で早く羽化させようとする前に、置き場所と観察のしかたを確認できます。

育てたチョウから、次の虫探しへ

記録したくなったら、コクヨ 測量野帳 スケッチ セ-Y3に、「初めて緑になった日」や好きな姿を残せます。硬い表紙の小さな方眼ノートなので、飼育の横に置いたり、次の虫探しへ持って行ったりできます。大きな写真を何枚も貼るより、一つの絵とひと言を残す使い方に向きます。

おすすめ商品 · 観察ノート

持ち歩く自分用の観察ノートに。小さな方眼へ、見つけた虫の絵や時刻を書き込めます。

写真が集まったら、手作り昆虫図鑑に「うちで育ったチョウ」のページを作るのも楽しみです。毎日の記録を決まりにせず、見て面白かったことを親子で話すだけの日があってもよいでしょう。

次に公園や庭で同じチョウを見たら、今度は近くの葉ものぞいてみませんか。「あの葉っぱを食べていたね」「こんな小さな幼虫だったね」と、家で育てた時の話ができます。花で何をしているか気になったら、チョウの羽・花・飛び方を観察する遊びへ。育てた一匹との時間が、外で探したいものを増やしてくれます。

チョウの幼虫の育て方でよくある質問

葉っぱなら何でも食べますか?

食べる植物は種類によって違います。幼虫がいた植物と幼虫の姿を調べ、その種類の食草を用意します。ナミアゲハはミカン科、アオスジアゲハはクスノキなど、アゲハの仲間でも違います。

さなぎになったら、餌は必要ですか?

さなぎは餌を食べません。羽化したチョウがつかまる場所と羽を伸ばす空間を残し、位置をむやみに変えず待ちます。ふたについた場合は、開け閉めする時に引っかけたり揺らしたりしないようにします。

旅行で数日留守にする時は?

幼虫の食草を交換し、掃除をしてくれる人に世話を頼みます。使っている葉と入手先、いつも食べる量、今の居場所を一緒に見て伝えましょう。多めの葉を入れるだけでは、しおれたり食べ尽くしたりすることがあります。

参考にする公的情報

食草は福岡市「チョウと食草」、葉の交換・脱皮・羽化の扱いは多摩動物公園の飼育資料(PDF)、枝の水挿しと飼育の準備は板橋区立エコポリスセンターを参照しました。確認日:2026年9月30日。

購入した個体や他地域から運んだ個体を野外へ放す場合の考え方は、放虫についてのガイドで扱います。

関連記事